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第21回 冬場のスリップを避ける!7℃の秘密とESC

2008年12月2日

モータージャーナリスト=菰田 潔 氏

スタッドレスタイヤは7℃で履き替える

人がTPOに合わせて靴を選ぶのと同じように、クルマも状況に応じてタイヤを交換しなければならない。それは雪の上を歩くときに、フォーマルな革靴では滑ってしまってうまく歩けないのと同じこと。クルマも冬に備えてスタッドレスタイヤに履き替えることをお勧めする。

ここで「エコロジー」と「エコノミー」と「セーフティ」の成立を考えなくてはならない。それはいつのタイミングで履き替えるかがポイントになる。

スタッドレスタイヤは夏タイヤに比べてトレッド(接地面)の模様が細かく、ゴム自体もソフトだから、転がり抵抗が大きいという特性がある。燃費は大まかに10%程度悪くなると言われている。だからエコロジーとエコノミーの面から、なるべく長く夏タイヤを履いていたい。

しかしセーフティの観点からは別の見方ができる。雪道や凍っている道で滑ってしまったら事故につながる。燃料代が安く済んでも人身事故になったら元も子もない。ガツンとぶつかれば、軽い物損事故だとしても数万円以上の負担になる。保険が掛けてあっても免責分の負担は燃料代の比ではない。

では雪が降ったり、道が凍ったりする直前までは夏タイヤが良いのかというと、そうでもないようだ。

これはドイツのコンチネンタル社が発表したデータだが、気温が7℃以下になると夏タイヤよりスタッドレスタイヤがグリップで勝るという。

つまり雪や氷でなく乾いたアスファルトでも、気温が低くなると夏タイヤのゴムが硬くなってグリップが落ちるから、相対的にスタッドレスタイヤのソフトなゴムのグリップが強くなるというわけだ。

スタッドレスタイヤに履き替えるタイミングは、雪が降るとか、氷が張るかどうかではなく、気温をチェックしなければならないということだ。気温が7℃以下で走る可能性が出るころにはスタッドレスタイヤに履き替えるのがタイミングとして正解なのだ。

なお、スタッドレスタイヤの空気圧は、そのクルマの車両指定空気圧に合わせることが基本だ。外気温が低くなると、そのままでは空気圧も低くなってしまうから、チェックが必要である。夏タイヤだけでなく、「M+S(マッド&スノー)タイヤ」の空気圧も指定しているクルマもある。

スタッドレスタイヤのトレッド部アップ

スタッドレスタイヤのトレッド部アップ。夏タイヤと違ってトレッドパターンが細かい
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空気圧表のラベル

BMW X6のドアに貼ってある空気圧表のラベル。サイズや仕様ごとに空気圧が異なっているのがわかる
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