太陽光発電が世界で一番安く
売られている国、日本
世界的な視野から見た場合、実は日本の国内で販売されている太陽電池は、既に最も安くなっています。
メーカーは大きな設備投資費用を早く回収するために、できるだけ高く売れる海外へと販売先をシフトします。各メーカーは順次工場の増設を進めてはいますが、原料となるシリコンの調達などを考慮すると、来年以降すぐに総供給量が飛躍的に増えることは考えにくい状況です。
つまり、政策的に補助金を出して需要が増えても、増えた需要を満たすだけの供給が増えるという裏づけがないのです。メーカーにとってはただでさえ品不足のモジュールを、しかも海外で高く売れるのに、わざわざ儲けの少ない日本に回す理由がないという訳です。
国内の供給量が問題
これらの状況を見ていただければお分かりだと思いますが、日本国内で少しばかり補助金を出して需要を増やしたからといって、それで生産量が増え、価格が安くなるといった単純な話ではありません。
もちろん、だからといって私は補助金が全く無駄だといっている訳ではありません。むしろせっかく出してもらう補助金を無駄にしないためにも、少しでもたくさんのモジュールを国内に振り向けて欲しいと各メーカーにお願いしたいのです。
欲しいと言ってくれるお客さんがいるのに何ヶ月も待たせては、またまたキャンセルを招く事態になりかねません。それどころか補助金総額から予定販売数を計算すると、今の出荷量では絶対的に供給が不足する計算になります。需要があるのに設置できないという状況にもなりかねないのです。そんなことにならないよう、メーカーには十分な供給のために努力をしてもらわなくてはなりません。
ただその時に危惧するのは、「値上げ」の問題です。今年も資源の高騰を理由に国内のほとんどのメーカーが値上げに踏み切りました。そのように原油価格やその他資源の価格の動向に左右はされると思いますが、ここぞとばかりに海外との価格差を埋めようと、安易な値上げに動くことだけはやめてほしいのです。
せっかくの補助金が出たことによる割安感がなくなってしまいますし、それではまるで“メーカーのための補助金”になってしまいます。当然、福田ビジョンの「将来にわたって機器代を安く」という精神にも反することです。そのようなことがないよう、政府にもしっかり監視していただくと同時に、私たちもしっかりと目を見張っていなければならないと思います。

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