家庭用エネルギーの
基礎知識
まずはエネルギーに関する基本的なお話から。住まいで使われるエネルギーは用途によって大きく4つに区分されます。実態を把握し利用目的に応じて省エネを考える手がかりです。
1)暖房・冷房:冬に部屋を暖める、夏には部屋を冷やすためのエネルギー。
2)給湯:風呂を沸かし、台所・洗面所などで水栓から湯を使うためのエネルギー。
3)調理:台所で食物の調理に使うエネルギー。
4)照明・家電:照明器具や冷蔵庫・洗濯機など各種の家電製品で使われるエネルギー。
その比率は全国平均で暖房26%、冷房2%、給湯33%、調理8%、照明・家電等31%になっています。冷暖房、給湯、照明・家電がそれぞれ3割前後を占めています。ただし、冷暖房は地域によって大きな差があります。

用途別家庭用エネルギー(住環境計画研究所『家庭用エネルギー統計年報2005』より)
もうひとつの区分があります。電気・ガス・灯油などエネルギー源の種別によって区別する方法です。光熱費の支払いは、当然こちらの区分になりますし、二酸化炭素の排出量を算出するのにも必要です。エネルギーの利用効率は、それぞれのエネルギー種別に対し、どのような器具を使うかによって左右されます。エネルギー種別のCO2排出量の推移を1990年以降のデータで見てみましょう。

世帯当たり年間CO2排出量内訳(資源エネルギー庁『総合エネルギー統計2006』を元に作成)
このグラフからは家庭におけるCO2排出は1990年から1割程度しか増えていないように見えますが、この間、1世帯当たりの人数が減り、世帯数が約2割増えているので、総量では3割以上の増加となっているのです。化石燃料が電気に形を変えて使われる比率が約6割を占めているのは注目に値します。今回は最も効果の大きい電気の節約に焦点を当ててCO2の排出削減を考えましょう。
もうひとつの基礎知識として、火力発電所から家庭に届く電気エネルギーは、発電所で消費される燃料(一次エネルギー)の4割程度に過ぎません。キロワットアワー(kWh)やメガジュール(Mj)で表す電力消費量に対し、CO2排出量が大きくなる主な理由です。
誰にでもできる安あがり省エネ
「無駄を省く」
今回はあまりお金をかけず、ちょっとした工夫でできる省エネ策を紹介しましょう。それには日常生活で無駄に消費されているエネルギーを探し出し、減らしていくことです。では、どんな無駄があるのでしょうか。分かりやすいのは、誰もいない部屋の照明や誰も観ていないテレビがつけっぱなし、というケースです。要するに部屋を出る時につい消し忘れてしまうということ。
これを改めるために、部屋を出る時に必ず目に入るシールを貼ったらどうでしょうか。「スイッチ切った?」とか。スイッチの脇に消費電力に応じて例えば「60W」と表示するのも良いでしょう。「あ、そうかスイッチを切れば60ワットが流れなくなる」と気付かせてくれる訳です。部屋を出る、当然スイッチを切る。それが無意識にできれば、初級編は修了。
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