そしてジラソーレの
乗り心地とは?
運転の感触は、ガソリン車とちょっと違う。まず、車が減速するときに出るエネルギーを利用して、バッテリーに蓄電する「回生充電機能」を搭載しているため、ガソリン車でいうところの、エンジンブレーキの効きがめちゃくちゃいい。
この効き具合は車体ごとに調整可能だそうだが、私が乗せてもらった車の場合、アクセルを離すと減速するというより、車が止まるという感覚。この減速感覚に慣れるのに、少し時間がかかった。でも、ブレーキを踏んでどっか行っちゃうはずだったエネルギーを、「モッタイナイ」感覚でこまめに蓄電していると思えば、何だか気分はいい。
もうひとつ、ジラソーレは最高速度65km/hだが、実際、市街地などでは40km/h程度が平均速度というところ。3車線道路の一番左をマイペースで走るというのも、初心者マークを外して以来、したことのない経験だった。
とは言え、見るからに小さいし、アクセルの離し具合を間違えて、停止線のずっと手前で信号待ちしていたりするし。周囲の車も、煽ったりせずに温かく見守ってくれる。スピードは出ないものと割り切って、一番左の車線でゆったりとロハスな運転ができるのも思わぬ効用だった。自慢のドイツ車で、トロトロ走る車の後ろで「オラオラ」していた私とは別人だ。
帰宅して、充電。掃除機のコンセントを突っ込むように、フロントから引っ張り出したコードを差し込めば充電開始となる。すごく簡単。でも、実はこの充電作業が、電気自動車普及のハードルになっている。うちにはたまたま駐車場に電源があったけど、マンションや電源のない駐車場では、何十メートルも延長コードを家から引っ張ってくるわけにはいかない。となると充電できない、つまりジラソーレを使えないということになる。
出先でバッテリー切れになったときも困る。都内には数カ所、実験的に充電用設備を置く駐車場があるそうだが、今のところ、ガソリンスタンドやコンビニ、知り合いの家に飛び込んでコンセントを借りるしか方法はなさそうだ。
最後に、編集部のスタッフ何人かにも試乗してもらった。
「鳩やカラスが逃げないほど、音は静か。でも運転席はがたがたうるさいね」
「電気自動車って味気ないものかと思ったけど、馬に乗っているような一体感がある」
などなど、文句も多いが、とにかくワイワイ盛り上がる。車の話でこんなに盛り上がるなんて、ほんと久しぶりな気がした。そんななか、レース経験もある車好きのNクンが言った。
「これって電気自動車界のT型フォードに乗れたようなもの。楽しかったなあ」
もちろんT型フォードとは、普及型ガソリン自動車の第一号車ともいわれる1900年代初頭に誕生した車のこと。うんうん。駐車場と資金に余裕があれば、絶対返したくない車です。
▼問い合わせ:
オートイーブィジャパン
本体価格:2,604,000円(税込み)
※車両取得に当たって各種補助金が受けられる。詳細はオートイーブィジャパンのサイトを参照
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