このページの本文へ
ここから本文です

機械室をフィットネスルームに、

共同浴場をプライベートなシャワーブースに、

それぞれ機能変換。不要になった独身寮の機能を現在のニーズにフィットさせていった。

こう書けばかっこいいが、本音を言うと自分の学生時代の欲求を素直に形にしていっただけ。実は田舎から東京に出てきてすぐの学生時代、僕も寮に住んでいた。そのとき最も悩ましかったのが、“女の子を連れてこられない”ということ。寮といえば汚いのは当然だし、そもそも女の子を寮に呼んでくる口実が見つからない。もちろんホテルに誘うなんて金も勇気もなかった。

では、その口実を空間でつくってあげよう。今回の設計は建築家となった今の僕から、過去の僕への思いやりだった。例えば寮にプールバーやラウンジがあれば、女の子を誘いやすい。なぜならそこは半分パブリックな空間だからだ。

ところが結果は予想外。女性の入居者が男性をはるかに上回ったのだ。外から連れてくる必要さえない状態。この結果には驚かされたが、同時に彼らが男女問わず、どのような形のコミュニケーションを求めているのか、その一端を垣間見る気がした。

おそらく、ここにずっと住み続ける人はいないだろう。でも人生のある時期には是非過ごしてみたくなる住処。コミュニケーションを重視する世代に合ったスタイル。

それが「ソーシャルアパートメント」なのである。

馬場 正尊

建築家/OpenA代表取締役

1968年 佐賀県生まれ。1992年 早稲田大学大学院建築学科修士課程。1994年 株式会社 博報堂。1998年 早稲田大学大学院建築学科

博士課程。雑誌『A』編集長を経て、2002年 OpenA設立。

ここから下は、過去記事一覧などです。画面先頭に戻る バックナンバー一覧へ戻る ホームページへ戻る

記事検索 オプション

SPECIAL

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る