夏の高温多湿と冬の底冷えという厳しい気候条件の京都。同地域には、独特の気候から生まれた京町家という住宅様式がある。夏の高温多湿に対応するため、日射遮へいや自然風の取り込みなどが工夫されている。半面、家内は欄間や引き戸などの開閉自由な個所が多く、気密性の低さが原因で冬に室内を暖かく保つには多くの熱エネルギーを必要とする。
そんな京町家に太陽光発電などの設備を取り入れ、省CO2(二酸化炭素)住宅を開発する試みがある。省エネ住宅研究会が進める「京都型省CO2住宅普及プロジェクト」だ。発電システムには、太陽光発電とガスエンジン・コージェネレーションシステム「エコウィル」によるダブル発電を採用。1棟当たりの年間CO2排出量は2.84tで、新省エネ基準である6.21tの約46%に抑えることができると試算している。

年間CO2排出量削減効果。1棟当たりの省CO2効果は、断熱強化や独自設備の採用で0.65t減、ダブル発電で2.72t減、合計3.37t減となる
省エネ住宅研究会は、京都府で木造戸建て住宅を供給する地場工務店十数社と大阪ガスが中心となって活動する組織だ。2006年4月に発足した。工務店単独ではコストや技術などの面で実現が難しい省CO2型住宅の開発を、数社が協力して取り組むことで可能にした。発電システムや断熱性能を統一する一方で、構造やデザインは各工務店に委ね、画一的ではないバラエティーに富んだ省CO2型住宅を京都府全般に供給することを目的とする。
省エネ住宅研究会に参加する工務店のリヴが、京都府長岡京市に第一号となるモデルハウスを建て、2009年5月から一般公開している。今後、4棟のモデルハウスを順次建設する予定だ。今回は、その長岡京のモデルハウスをリポートする。