3月11日に発生した東日本大震災では、大規模な停電が起き、いまだ復旧していない地域もあります。また、発電所の被災による電力の供給不足も長期化する見込みで、東京電力および東北電力の管内では、戦後の混乱期以来となる「計画停電」も実施されています。
そんな状況のなか、自宅に太陽光発電システムを導入されている方々が、「もしものときに、この太陽光発電を活用できないだろうか」と思われるのも、当然のことでしょう。今回は、そうした非常時に太陽光発電をうまく活用する方法について解説します。
まず確認しておきたいことは、停電になった場合、太陽光発電で得られる直流電力を家庭用の交流電力に変換する「パワーコンディショナー(パワコン)」という機器が自動的に止まるということです。系統側(電力会社による供給側)から電気が流れてこないことを感知するような仕組みがあって、停電を認識するとその瞬間にパワコンの運転も止まるようになっている、というわけです。
どうしてかというと、停電の場合に各家庭の太陽光発電からの電気が電力会社の系統に流れてしまうと、故障した箇所に電気が流れることになってしまい、感電や火災などの危険性があるからです。ですので、停電した場合、今までのように太陽光発電の電気を使うことはできなくなります。
ただし、太陽電池は日照さえあれば発電を続けます。この電気をただ捨ててしまうのはもったいないことです。そこでパワコンには非常用に使えるコンセントがついていて、この1か所だけは非常用電源として使うことができるのです。これを「自立運転」機能といい、このコンセントを「自立運転コンセント」と呼びます。
パワコンには大きく分けて屋内型と屋外型の2種類がありますが、通常、屋内型のパワコンの場合はパワコン本体の右側にコンセントがついています。屋外型の場合は洗面所や廊下などに非常用コンセントが別途設けてある場合が多いです。我が家のどの場所に自立運転コンセントがあるか、常日ごろから取扱説明書などで確認しておき、いざという時にあわてないようにしましょう。
機器ごとの自立運転コンセントの場所や使い方などは、各メーカーのウェブサイトなどでも知ることができます。また、環境省や東京都、特定非営利活動法人(NPO法人)太陽光発電所ネットワークのウェブサイトなどでも、自立運転に関連した具体的な情報が載っています。この記事の最後に、これらの一覧を掲載しましたので、ご参照ください。

自立運転コンセントの確認の仕方(出典:環境省「太陽光発電の賢い使い方 −停電・災害時の自立運転コンセントの活用−」)