創エネの疑問Q&A Q12 木造で断熱性能を高めると家が腐りやすくなるって本当?

創エネの疑問Q&A Q12 木造で断熱性能を高めると家が腐りやすくなるって本当?
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2010年9月14日(火)公開
文/南雄三 協力/ecomom  ケンプラッツ
 

 古い木造住宅に住んでいます。この家に長く住み続けたいと考え、断熱性能を高めるよう改修したいと考えています。ところが、断熱性能を高めると木が腐りやすくなるという話を聞きました。本当でしょうか?

 

「内部結露」が木材の腐朽やシロアリ被害を招く

 断熱するほど家が腐る……怖い話ですね。

 1995年に起きた阪神淡路大震災では、倒壊した家の壁の中が露わになり、その多くに木材の腐れが確認されました。木造の家は、腐ってしまうと弱くなります。今日、建てられる耐震構造の家でも、腐ってしまえば同じです。

 木材を腐らせているのは木材腐朽菌で、木材を食べてしまうのがシロアリです。どちらも繁殖するためには「水」が必要で、木材が何らかの原因で湿ったままでいると発生します。原因となる水をつくるのが「雨漏り」「水漏れ」、そして「内部結露」です。
 

写真1 浴室の水漏れで土台が腐った例
写真1 浴室の水漏れで土台が腐った例
 
写真2 内部結露で断熱材にカビが繁殖した例
写真2 内部結露で断熱材にカビが繁殖した例
 
 

 結露には表面結露と内部結露があります。表面結露は、内装材の表面で起こります。内部結露は、壁の中、天井裏、床下などで起こります。見えない所で知らぬ間に、土台や柱をぬらします。

 図1は典型的な内部結露の状況です。壁の中に繊維系の断熱材を充填(じゅうてん)しています。

図1 典型的な内部結露
図1 典型的な内部結露
 

 冬の一日、暖房している室内から冷えた外に向かって水蒸気が流れます。

 同様に、室内の方が外より温度が高いので、熱も内から外に移動します。ところが断熱材に遮られて熱は移動しにくくなっています。このため断熱材の外側にある外壁は冷え込んでいます。水蒸気が壁の中を移動して、この冷えた外壁にぶつかり、露点以下になると結露します。これが内部結露というものです。断熱性が高まれば高まるほど壁の中に大きな温度差ができて、内部結露の危険性を高めてしまいます。

 結露は断熱材をぬらして断熱効果を失わせ、やがて水滴となって流れ落ち、土台をぬらします。土台はぬれて水を含み、木材腐朽菌を繁殖させ、シロアリまでがやってきて食害をはじめます。これが内部結露の最悪のシナリオです。
 

 
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■ 創エネの疑問 Q&A
 
この記事の目次
創エネの疑問Q&A
Q12

木造で断熱性能を高めると家が腐りやすくなるって本当?
回答者:住宅技術評論家
南雄三氏

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