「気候経済」への歴史的転換 市民も企業も国も発想と行動を変えよう

市民がリードする低炭素社会づくり 第11回(最終回) 「気候経済」への歴史的転換 市民も企業も国も発想と行動を変えよう
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2011年3月1日(火)公開
文/末吉竹二郎
 

COP16で見せた日本の対応のまずさ

 この連載では、低炭素社会構築に向けた世界の動き、日本の動きを見てきた。今、私が懸念しているのは、日本の政府や産業界の環境問題への対応が、あまりに日本中心に、そして、消極的になっていることである。

 国内では、「厳しい環境政策、規制は経済成長を阻害する要因となる」という立場の人と、反対に「厳しい環境政策、規制があってこそ、イノベーションが生まれ、経済が成長する」という立場の人とに意見が大きく割れている。無論、産業界では前者の意見が圧倒的に強い(ように見えるが、多くの国際的に活動している日本企業が、こぞってこの方針を内心から支持しているかは疑問)。だが、産業界が「規制反対」と声高に叫べば叫ぶほど、日本国内の温暖化を巡る議論は委縮し、加えて、世界に対しては「温暖化対策に不熱心な日本」を印象付けることになってしまう。「環境技術世界一」を自負し、世界をリードできる立場にあるはずの日本にとって、21世紀社会が目指す低炭素社会構築に後ろ向きの姿勢を示すのは、結局のところ、日本の企業にとってはマイナスになるだけだ。

 日本の対応の硬直さを示す端的な例が、昨年11〜12月にメキシコ・カンクンで開かれた国連の気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)である。2013年以降の地球温暖化対策(ポスト京都議定書)を議論したこの会議で、日本政府は2012年で「期限切れ」となる京都議定書の第一約束期間に続く第二束期間においては、いかなる削減義務も受け入れないという立場を貫き通したのだ。
 

 
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