ヒートポンプ10の疑問

ヒートポンプ10の疑問
ヒートポンプとは
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2008年4月10日(木)公開
構成・文/桑原一久
 

Q9. 日本はヒートポンプ先進国?

 ヒートポンプ技術は、すでに確立されている技術であるとともに、日本が世界をリードする、画期的な省エネ技術です。家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機「エコキュート」と同様の製品が、実は欧州でも研究されていましたが、製品化には至らず、日本が世界に先駆けて製品化に成功しました。ヒートポンプが熱を取り込む際に使う冷媒の開発技術や、ヒートポンプでつくり出した熱を蓄える蓄熱槽に使われる素材開発技術で、非常に優れたものを持っていたことが、日本が世界に先駆けることのできた理由です。

 日本のヒートポンプ技術は今も進化を続けていますが、その背景の一つとして、省エネ法の改正により1999 年に導入された「トップランナー制度」があります。トップランナー制度とは、特定機器の省エネルギー基準を、基準設定時に商品化されている「最も省エネ性能が優れている機器(トップランナー)」の性能以上に設定し、メーカーにその基準をクリアするように求める制度です。

 ヒートポンプの普及は、国の政策でもあります。2003年、内閣府の総合科学技術会議は、「冷暖房用、給湯用ヒートポンプの効率化技術の開発」を、特に重要な温暖化対策技術と位置付けました。「京都議定書目標達成計画」では、2010年度に「エコキュート」を520万台、ヒートポンプ式の業務用高効率空調機を1万2000台導入することを目標にしています。また、「新・国家エネルギー戦略」でも、高効率の給湯器、冷凍機、空調機(高効率ヒートポンプ・蓄熱空調機など)の開発推進が謳われています。

 日本の先進的なヒートポンプ技術には、世界各国から熱い眼差しが注がれています。特に、中国やロシア、ベトナムは強い関心を寄せていて、共同事業の可能性が探られています。日本は、自国の優れたヒートポンプ関連技術を世界に発信することで、環境分野で世界をリードすることが可能なのです。
 

普及台数

2001年の発売以来、エコキュートの出荷台数は累計で100万台を突破した。国としても温暖化対策技術として重要視しており、2010年には520万台の導入を目標にしている。また、今年3月に発表された「クールアースエネルギー革新計画」では、超高効率ヒートポンプ開発への取り組みが打ち出されている(出所:財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター)
 

 
 
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