異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

山根一眞の『The環業革命』

山根式エコハウスの挑戦-2

冷暖房システムへのこだわり
「エコと快適の両立をめざす」

2008年11月4日(火)公開
「高気密・高断熱」はやむを得ないか?

 エコハウスへの関心が高くなっている。もちろん、それは温暖化対策、省エネ化が遅れている一般家庭での二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出削減が目的だ。だが、忘れてならないことがある。住宅は、人が人生を過ごす場であり、住む人にとって肉体的な健康、精神の安寧が得られる条件を満たしていなければならないということだ。また、住む人にとって、住む楽しさや快適さ、満足感も大事。そして当然ながら、建築デザイン、耐久性や耐候性も欠かせない要素となる。それらを満たしたうえでの省エネ住宅でなければ……。

東京は冬は厳しい寒さと乾燥が、夏は高温多湿の猛暑が続き、家づくりには厳しい条件
東京は冬は厳しい寒さと乾燥が、夏は高温多湿の猛暑が続き、家づくりには厳しい条件
山根一眞の『The環業革命』写真館へ

 1990年代末に自宅を新築することになり、まず住宅メーカーのいくつかの住宅展示場を巡り「既製品」や「イージーオーダー」の家を見て回ったが、「しっくり」くる住宅はなかった。和風のデザインでありながら、玄関扉に洋風を擬した唐草模様が刻んであるという、ちぐはぐなデザインなども目立った。鉄筋コンクリート製の住宅も少なくなかったが、コンクリートに囲まれた箱の中で人生を過ごす気にはなれなかった。

 当時、省エネのための「高気密・高断熱」を売りにする住宅が出始めていた。住宅内を外の世界と遮断して、夏も冬も一定の温度と湿度を保つ。だが、モデルハウスを見て歩き、当時の「高気密・高断熱住宅」には息が詰まる思いがした。戸外の四季折々の気配から遮断された家には住みたくなかった。「お年寄りが高気密・高断熱の家で過ごしていると、外の刺激が乏しくなるために早くボケる」という話も耳にした。科学的な根拠による意見ではないだろうが、感覚としては納得した。人生を四季折々の気配と隔絶する、むやみな高気密・高断熱の家は避けたかった。

 だが、日本では年間を通じて快適な温度・湿度を実現する家づくりはきわめて難しい。日本の気候は、春と秋はすがすがしいが、冬はきわめて寒く、夏は猛暑が続く。とりわけ、東京の住宅が最も難しいのだという。「高気密・高断熱」はやむを得ない結論なのだろうか。
 

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