異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

山口光恒の『地球温暖化 日本の戦略』

国際航空部門における論議とEU ETS[中編]

一般論に終始しかつ表面的
ICAOによる取り組みの評価

2011年3月14日(月)公開
第37回総会での決議

 昨年の12月に 当コラム では、国際海運における温暖化対策に関して、主に経済的手法に焦点を当てて現状と問題点を紹介した。そして、今回はそれと同様の観点で国際航空部門を取り上げている。前編では、国際民間航空機関(ICAO)の取り組みについて紹介をしたが、今回は、第37回総会の決議内容から述べる。

 ここまで説明してきたような議論を経て、第37回総会で地球温暖化に関して採択されたのが 決議A37-19(Resolution 17/2) である。この決議は、第36回総会での決議A36-22のAppendix I〜Lを代替するものである。決議の本文に入る前に、前文に関して気付いた点をまず述べておきたい。

 前文では、「工業化以前に比べた気温上昇を2℃以内に抑えるべしとの科学的知見(the scientific view)に留意する」とある点である。ここでいう「科学的知見」とは、前後の関係から誰か1人の学者の意見ではなく、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第4次報告書を指していると思われる。仮にそうであれば、これは明らかに間違いである。この点は、本欄で何度も述べたので繰り返さないが、IPCCが特定の気温上昇幅を勧告することはあり得ないし、してもいない。しかし、ICAOの議論では、2℃以内に抑えるためには……といった内容のものが散見される。もし、ICAOが上記の誤った理解を元に議論を進めるようであれば、これは全体を間違った方向に引っ張ることとなる。例えば、技術的・運航的手法では不十分なのでうんぬんという場合、その念頭にあるのは「2℃目標」である。これと異なる科学的知見は多々あるので、この点の誤解は早めに解消しておく必要がある。次回の会合で、日本からこの点を 指摘してはどうか
 

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荻本和彦氏のコラム

この記事の目次
国際航空部門における論議とEU ETS[中編]
一般論に終始しかつ表面的
ICAOによる取り組みの評価

エネルギー消費 交通・運輸

国際交渉 COP/UNFCCC

国際協力 排出量取引