異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

植田和弘の『地球温暖化防止の環境経済学』

中国で始まったイノベーションへの期待

2つの立場に立たされた大国
重要度増す「パラダイム転換」

2011年3月22日(火)公開
能源研究所による報告書

 中国において、気候変動問題を中心に扱っている行政機関は、国家発展改革委員会という組織である。この行政機関は中国特有の機関であり、中国の経済「計画」を取り仕切る極めて強い権力を持ち、広い問題を扱っている。発展改革委員会が気候変動問題を所管している背景には、自国の経済発展に気候変動問題が関係する、あえて言えば、同問題が経済発展を阻害しかねないものとして、中国政府が位置付けていることがある。

 その発展改革委員会の傘下にある、能源(エネルギー)研究所の研究グループによる報告書『中国2050年低炭素型成長への道 エネルギー需要と炭素排出シナリオ分析』を翻訳(金紅美・植田和弘監訳)し、研究資料として公表することができた。報告書のシナリオ分析は、2020年に小康社会(いくらかゆとりのある社会)を全面的に実現し、2050年には1人当たりのGDP(国内総生産)をその時点における中心国の平均水準にするという、中国政府が示した経済成長目標に基づいている。その目標を実現するための4つのシナリオが設定され、それぞれのシナリオの下での、中国の将来的なエネルギー需要と二酸化炭素(CO2)排出量が分析されている。
 

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この記事の目次
中国で始まったイノベーションへの期待
2つの立場に立たされた大国
重要度増す「パラダイム転換」

エネルギー政策 BRICs

国際交渉 途上国支援

温暖化の影響 温暖化の検証