異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

植田和弘の『地球温暖化防止の環境経済学』

「レジリアンス」を温暖化政策に生かす

中長期目標モデル分析の限界
新概念を導入し低炭素経済実現を

2010年7月20日(火)公開
変化する目標達成の評価基準

 先日、中央環境審議会地球環境部会中長期ロードマップ小委員会に出席する機会を得た。中長期ロードマップ小委員会とは、温室効果ガス(GHG)排出量を2020年までに1990年レベルから25%削減するという中期目標と、2050年までに1990年レベルから80%削減するという長期目標を達成するための行程を明らかにし、より望ましい達成方法を探索していく場ということができる。ここでいう「望ましい達成方法」とは、従来は、環境効果、効率性、公平性が評価基準とされていたが、近年は、雇用効果や持続可能性も重視されるようになり、より多くの次元の尺度から評価されるようになった。

 このことは、環境問題を考える際のパラダイムが転換してきたことと関連している。すなわち、環境対策を講じることは、経済に対して負の影響を及ぼし、国民にとっては負担が増えると長らく考えられてきたのに対して、むしろ、環境対策を取ることが新しい産業や新しい市場をつくりだし、その結果で発生する、イノベーションを促すようなポジティブな効果を重視する議論が出てくるようになったことである。もし、実際に後者の効果が大きいとすれば、環境対策は経済成長にプラスになる可能性が出てくることになる。事実、現在の民主政権は、経済成長戦略の柱の1つに「グリーン・イノベーション」を位置付け、環境対策を重視している。
 

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この記事の目次
「レジリアンス」を温暖化政策に生かす
中長期目標モデル分析の限界
新概念を導入し低炭素経済実現を

エネルギー政策 日本

国際交渉 COP

温暖化の影響 温暖化の検証