金子憲治、花澤裕二、半沢智(日経エコロジー)
瀧本大輔、山根小雪、小瀧真理子(日経ビジネス)
地表近くに熱水資源がない場所や地域でも、地中深く掘り進めば高温の岩盤に突き当たる。その熱を利用するのが高温岩体地熱発電だ。火山国日本では、ほぼ全土で開発の可能性がある。実証試験が始まった。

地熱発電は、温暖化ガスの排出が少ないクリーンな発電方法である。一般的な地熱発電は、地下にある天然の熱水や蒸気のたまり場(貯留層)に井戸を掘って自然噴出させ、噴出した熱水や蒸気を使って発電する。ただ、天然の貯留層を探り当てるための探査や評価にコストがかかることから、年間発電量は1995年から約50万kWで横ばい。国内電力の0.2%程度にとどまっている。地熱発電のこうした課題をクリアする技術として開発が進められいているのが「高温岩体地熱発電」である。
地表近くに熱水資源がなくても3km以上深く掘れば、300〜400℃の熱を持った岩盤が存在する。高温岩体地熱発電は、高温の岩盤まで深く穴を掘り、そこに水を注入して人工的に熱水だまりを作り、もう一方の井戸から蒸気を取り出して発電する方法だ。「火山国の日本では国内のほぼ全土で開発可能性がある。日本に適した発電方法」(電力中央研究所・地球工学研究所の海江田秀志・上席研究員)である。
●高温岩体地熱発電の仕組み



















