花澤裕二、鈴木裕美(日経エコロジー)
この4月、東京都で本格的なキャップ&トレードが動き出す。CO2の総量規制が義務化されるのは日本では初めてだ。条件に当てはまる東京都内の企業は排出量を総量で削減しなければならない。
「今までの社内体制では到底、対応できない」「削減義務率が5年間の平均で8%というのはかなり厳しい」
4月から東京都のキャップ&トレード(C&T)制度の対象となる企業からは戸惑いと焦りの声が相次いでいる。日本でCO2排出量の削減が「罰則のある」「義務として」課されるのは初めてだからだ。
制度の正式名称は「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」。東京都の環境確保条例の改正に伴って導入された。東京都内にある一定以上の規模の企業は、燃料・熱・電力の使用に伴う「エネルギー起源CO2」の排出量を総量で削減しなければならない。
対象企業は、計画期間と呼ばれる5年間で基準排出量の平均8%の削減が基本的に義務づけられている。過不足は取引が可能だ。都は「排出枠(キャップ)」という言葉は使っていない。だが、基準排出量から削減義務量をマイナスした数値が排出枠となるため、C&Tといえる。
2010〜14年度の第1計画期間に対象となるのは、2006〜08年度のエネルギー使用量が連続して原油換算で年間1500kL以上となる企業。事業所数では約1300と都内事業所の1%に満たないが、CO2排出量では業務・産業部門の約4割を占める規模になる。




















