特集:山村再生

2010年2月24日

“買い手目線”で考える森林の価値

森のチカラでつくる低炭素社会

国内クレジット制度がスタートし、京都メカニズムで今まで海外に流出していた資金を、国内に還流できるようになった。丸紅は同制度を活用し、山村再生につながる木質バイオマス系の国内クレジットを積極的に買い取っている。山村再生支援センターが開いた第2回山村きぎょうセミナーから、丸紅の野中武司氏の講演を紹介する。

国内クレジット制度で最大の“買い手”

丸紅環境ビジネス開発部 野中武司氏

 丸紅が、海外で排出削減を行う「CDM(クリーン開発メカニズム)」事業に乗り出したのは約5年前のことだ。政府が2008年10月に始めた国内クレジット制度には2009年5月から参画している。

 同制度は、京都議定書目標達成のため、政府が国内の排出削減を促進する目的で2008年10月から始めた「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」の制度の1つ。この市場には、企業が自主的に削減目標を設定して進める「試行排出量取引スキーム」の排出枠と、大企業の資金と技術によって中小企業などが排出削減を行う国内クレジット、海外において温室効果ガスを削減する京都クレジット――の3つが流通する。本制度における企業の削減目標の達成は、業界単位の自主行動計画の目標達成に反映され、政府の京都議定書目標達成計画の達成に直接つながることとなる。

 国内クレジット制度には2009年8月末現在、125件の事業が申請されている。うち31件が、国内クレジット制度の最大の“買い手”(共同実施者)である丸紅の案件だ(その後、申請件数は234件に拡大)。

 国内クレジット制度の大きな意義は、今までCDMなどへの投資の形で海外に流出する一方だった資金を、国内に還流できることだ。

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