スイッチング電源の専業メーカであるTDKラムダ(東京都品川区)と長野県信濃町、そして山村再生支援センターの3者は「企業のふるさとづくり協定」を締結した。協定締結に至る過程とTDKラムダの取り組みについて同社管理本部の関本和彦本部長に尋ねた。
文/二村高史 写真/加藤康
第2のふるさと 信濃町
信濃町とのお付き合いは、当社の前身である日本電気精器の社有林0.03km2が信濃町の北部にあったことに始まります。
110km2ほどの森林を持つ信濃町にとっては微々たるものですが、当社にはこの社有林が遊休資産になっていたため、どう活用すればよいか社内でも思案を巡らせていたのです。
2007年、私が信濃町に足を運んだ折に、町の名物であるそば粉を使ったおいしいそばを出すお店で役場の担当者の方とばったりと会いました。

意気投合した私たちは、その後も定期的に会う機会を設けて、どうすればお互いにとってプラスになる交流ができるのか、率直にいろいろと意見を交換しました。
その結果2007年12月、信濃町と「森の里親契約」を締結しました。この契約はCSR(企業の社会的責任)が目的で、森林を有効に活用していくためのものです。この契約に基づいて地元のNPO(非営利組織)に年に1度、荒れていた社有林の間伐を委託しています。
さらに、信濃町の「癒しの森事業」にも参加して社員の健康管理でもお世話になっています。
2008年からは新人の入社後研修を信濃町で実施して、社内の一般的な研修をするかたわら山に入って間伐を手伝ったり、そば打ちを体験したりしています。
入社半年後と2年後の研修でも信濃町に行きました。そのため、2008年以降に入社した新人には信濃町を第2のふるさとと感じている者も少なくありません。
そんな土台があるなかで、今度は山村再生支援センターと信濃町、当社との間で「企業のふるさとづくり協定」を締結する運びになりました。
目的は信濃町と当社との関係をさらにステップアップさせ、お互いが積極的にかかわりつつ、「Win-Win」の関係を築くことにあります。



















