日本の「低炭素革命」-3
太陽光発電世界一の座を奪還? 住宅用ソーラー支援が本格化
20倍規模をめざす「太陽光世界一プラン」
今年4月9日、日本記者クラブで行われた麻生太郎首相のスピーチ「新たな成長に向けて」──。麻生首相は「最も力点を置きたいプロジェクトの一つが『太陽光世界一プラン』」とし、太陽光発電の規模を2020年までに現在の20倍にする、と明言した。昨年6月に福田康夫前首相によって発表された「『低炭素社会・日本』をめざして」(通称、福田ビジョン)では、太陽光発電の導入量を2020年までに現状の10倍(2005年度比)にするとしていたので、目標値を一気に2倍に引き上げたことになる。
「福田ビジョン」は日本の地球温暖化対策の方向性を示していたのに対し、麻生首相のスピーチは緊急経済対策の側面が色濃く出ており、太陽光発電分野における市場の育成と雇用の創出が、低迷する日本経済の活性化に大きな役割を果たすことが期待されているのは明らかだ。
太陽光発電といえばかつて日本のお家芸であったが、2004年には導入量、2006年には生産量でドイツに抜かれ、その差は広がるばかりだった。そして、欧州における太陽光市場が活況を呈する現在、長らく世界一の太陽光発電メーカーであったシャープが、2008年の太陽光生産量(出力換算)のランキングでドイツのQセルズ、米国のファーストソーラー、中国のサンテックの後塵を拝し、世界4位に転落した。
かつて日本は、1994年に「住宅モニター制度」で住宅用太陽光発電設備の設置に補助金を設けることで普及を後押しした。その結果、制度スタート時のシステムあたりの単価は1kWあたり200万円だったが、2005年には67.5万円までに下がり、量産効果が目に見えはじめた。ところがここで、国による設置補助政策は打ち切りになり、如実に導入量が減少した。その結果、再生可能エネルギー法に基づく固定価格買取制度(フィードイン・タリフ制度)など普及支援策に力を入れていたドイツに水をあけられることになった。

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