再生可能エネルギーの今

2011年9月28日

国内でもメガソーラー事業 国際航業が宮崎で運用開始

外薗 祐理子(日経エコロジー)

国際航業グループは宮崎県で商用メガソーラーを運営する。欧州でもビジネスを展開し、次の成長の種と位置づける。

 日向灘に沿って、リニアモーターカーの実験線が走る宮崎県都農町。1977年に開設したが、今はここでのリニア実験はストップしている。

 高架の総延長7kmのうち約3.9kmに太陽電池を載せた294基の架台が南向きに10度の傾きで並ぶ。発電規模1000kW(1MW)以上のメガソーラー(大規模太陽光発電施設)で、航空測量などを手がける国際航業グループが運営する。

あえて細長いメガソーラー 既存施設を活用

 こうした細長い形状の発電設備は世界でも類を見ない。電気を送る距離が長くなる分、ロスが生じやすいためだ。それでも同社はリニア実験線にこだわった。「既存のものを有効活用することが、再生可能エネルギーの基本コンセプト」(宮崎ソーラーウェイの前川統一郎社長)だからだ。

 2008年10月、宮崎県は、県と協力しながらメガソーラーを開発・運営する企業を公募した。5社が応募し、リニア実験線を使う国際航業のプランが選ばれた。

 昨年4月、総延長260mの試験施設「都農第一発電所」(発電規模50kW)の運転を開始した。今年2月には「都農第二発電所」(発電規模1000kW)が完成。子会社の「宮崎ソーラーウェイ」が宮崎でのメガソーラー開発と運営を担う。

●宮崎ソーラーウェイのメガソーラービジネス
●宮崎ソーラーウェイのメガソーラービジネス
出所:宮崎ソーラーウェイ

 国際航業は自治体の都市計画に関するコンサルティングも手がける。「太陽光発電をはじめとする再エネが次の基幹エネルギーになる」と考え、メガソーラーに参入した。

 自治体とのパイプによって候補地を探しやすい、メガソーラー事業の経験を自治体へのアドバイスに生かせるというシナジー効果も期待できる。

 2009年、欧州で10数カ所のメガソーラーを開発、運営管理するゲオソル(ドイツ)を傘下に収めた。欧州でのビジネスが好調だったため、2011年3月期には太陽光発電事業の営業損益は初めて黒字化した。

 宮崎県の太陽光発電事業プロジェクトに応募しようと準備を進めていた時期は、ゲオソルの買収交渉と重なる。しかし、都農町のメガソーラーは「まずは日本でメガソーラー事業者としての実績を作る意味合いが大きい」(前川社長)。

宮崎ソーラーウェイの都農太陽光発電所。リニア実験線として使っていた3.9kmの高架上に1万2962枚の太陽光パネルを設置
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