「ボトムアップ」への流れ踏まえる
2012年以降の温暖化対策を巡る議論が踊り場に来ている。インフラ輸出の促進にもつながる将来枠組みへの第一歩として注目を集めている 「二国間クレジット制度」について尋ねた前編 に続き、今回の後編では、地球温暖化対策基本法案の廃案で、導入の裏付けが揺らぐ国内排出量取引制度の制度設計にかかわる経済産業省の考えを、産業技術環境局の有馬純・大臣官房審議官に尋ねた。
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──政府は現在、国内排出量取引制度の導入に関する議論を進めています。一方、「地球温暖化対策基本法案」が審議未了で廃案になりましたが、今後、政府は国内排出量取引制度の議論をどのように進めていくのでしょうか。
有馬氏(以下敬称略): 新成長戦略の下、グリーン成長を目指していくという方向性は定まっています。なんらかの制度が求められていくことに変わりはありません。今後、基本法案がどういった形になろうとも対応できるように、「頭の整理」として議論は進めておこうと思っています。
環境省は中央環境審議会で国内排出量取引制度に集中して議論していますが、経産省では、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会に「政策手法ワーキンググループ」を設置し、国内排出量取引制度に限定せず、温室効果ガスの削減手法全般について議論を進めているところです。ワーキンググループの1回目の会合を6月に開催した後、海外での調査も経て、出席している委員からさまざまな指摘を受けています。
──どういった指摘でしょうか。
有馬: 第1に、各国の政策手法の実績や、検討状況、国際交渉の動向を見ながら導入を検討しなければならないという点です。
今、各国における温暖化対策に対する考え方を見ると、大きな変化が生じています。昨年12月に開催した「国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)」で主要国が採択した「コペンハーゲン合意」にも盛り込まれたように、京都議定書のように「トップダウン」で削減を求める考え方から、「ボトムアップ」で実現できる排出削減策に手を付けようとする考え方へと流れが変わってきています。



















