Eco Tech Report

2010年7月27日

101店舗の食べ残しから300tのキャベツ 「餃子の王将」の食のリサイクル

相馬隆宏(日経エコロジー)

「餃子の王将」をフランチャイズチェーン(FC)展開する王将フードサービスが、店舗から出る食べ残し(生ゴミ)の再資源化を進めている。たい肥の原料として提供し、栽培した食材を調理して店舗で売る。

 今年4月に既存店売上高が33カ月連続で前年同月を上回り、不況の外食で好調ぶりが際立つ王将フードサービス。同社は、LED(発光ダイオード)照明を121店舗に導入するなど、環境対策にも積極的に取り組んでいる。2005年からは業務用生ゴミ処理機を設置し、生ゴミの再資源化を本格的に開始した。

既存店売上高が33カ月連続増加と絶好調の「餃子の王将」(右)。協力農場で栽培する野菜(左)

店舗、肥料工場、農場が連携 年300tのキャベツを収穫へ

 生ゴミは肥料工場でたい肥に再資源化した後、農場に運んで野菜の栽培に活用する。収穫した野菜は調理して店舗で提供する。

●食品残さを再資源化する流れ
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 食品リサイクル法の対象業種のうち外食は食品メーカーに比べて取り組みが遅れているといわれる。店舗が広い範囲に分散している上、1店舗から排出される生ゴミが相対的に少ないため、効率が悪いからだ。

 直営店とFC店合わせて全552店ある「餃子の王将」のうち101店舗に生ゴミ処理機を導入済みである。一次処理(乾燥処理)した生ゴミを週に2回程度、着払いで肥料工場に郵送する。工場を運営する諸原商店(大津市)は1t当たり1000円でこれを買い取り、発酵させる。牛糞や鶏糞を加えてたい肥に加工する工程は現在、農業生産法人が担当しているが、将来は肥料工場で本格的に手掛ける予定だ。

 たい肥は、滋賀、三重、福井、宮崎の4カ所にあるジャパンファーム(滋賀県東近江市)の直営農場で活用する。ここで収穫したキャベツやサイシンといった野菜を王将フードサービスが全量買い取って調理し、看板メニューのギョーザや炒め物として店舗で提供する仕組みである。キャベツの収穫量は最大で年間300tになる見込みで、同社の使用量の約3%に相当する。

 王将フードサービスは、諸原商店とジャパンファームと共同で、生ゴミ由来の肥料で作った食材を使う仕組みを構築。昨年10月に食品リサイクル法に基づく「再生利用事業計画」の認定を取得した。取り組みを広く伝えてこの仕組みへの参加を他社に促し、効率を上げるのが狙いだ。

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