ECO JAPANリポート

2010年7月15日

マスダールシティの指定席争い 使用可能な遮熱塗料を認定

望月洋介(日経BPクリーンテック研究所所長)

 220億ドルを投じて開発するアラブ首長国連邦の環境都市「マスダールシティ」の“指定席争い”が始まっている。建設時に利用可能な部材の認定が下されるようになってきたからである。投資元のマスダールシティが利用可能な製品を選別し、それ以外は使えない。対象となる製品は400近くあり、年末には全貌が明らかになる。

 マスダールシティは世界のスマートシティの中でも有名なプロジェクトである。220億ドルを投じて作る街は、CO2や廃棄物の排出をゼロにし、敷地内への車の乗り入れ禁止や水の再利用を促す。2015年の完成を目標としている。

屋外に設置した2つのコンテナを使って評価。右側のコンテナにプラネット・スープラを塗布した。

 今回、マスダールシティの認定を受けたのは、壁や屋根を塗る遮熱塗料である。外光を反射して温度の上昇を防ぎ、省エネルギー効果があるとして、日本のサイペイントジャパン(本社:東京都新宿区)が実用化している製品「プラネット・スープラ」を認定した。壁や屋根に塗るだけで、空調電力の消費量を下げることができる。電力削減効果を評価するために同じ構造の2つのコンテナを使って実験したところ、プラネット・スープラを塗布したコンテナでは3カ月間の空調電力の消費量が大幅に下がったという(下図)。最小で14%、最大75%、平均で39%削減している。

 遮熱効果を向上させるために、サイペイントジャパンは塗料の中に中空のシリカ・ビーズなどを混ぜて太陽光を乱反射させるようにした。カーボンオフセット対象塗料であり、塗料10缶につき約1tのCO2排出権を取得できる。

 遮熱塗料としては、このほか海外の2社の製品が認定された模様である。

コンテナを使った実験で得られた遮熱塗料の効果。赤いグラフが遮熱塗料不使用時の空調電力消費量で、青いグラフが遮熱塗料使用時(2009年6月から9月の実験結果から)
[クリックすると拡大した画像が開きます]

フィードバック

内容は・・・

コメント 0 件 (受付中)  コメントを読む

この記事に対するコメントをご記入ください。コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っていますので、投稿しても即時には反映されません。申し訳ございませんがしばらくお待ち下さい。

コメントに関する諸注意

 日経BP社は、読者の皆様からの投稿の内容につきまして、その信頼性、適法性などを一切保証いたしません。何らかのトラブルが発生した場合、日経BP社は一切、責任を負いませんので、皆様の自己責任においてご利用願います。トラブルを避けるためにも、ご自身を特定できる情報を書き込まれないことを強く推奨いたします。

 コメント掲載の判断は編集部が行います。投稿された方の意向にかかわらず、掲載を控えさせていただく場合があります。また、掲載可否の理由についてお問い合わせをいただいても、お答えしかねる場合がございます。ご不便をおかけしますが、サイトの品質を守るため、どうぞ悪しからずご了承下さい。もちろん、ご意見は常に歓迎しております。こちらから「ECO JAPAN」を選択してお送り下さい。

 投稿の文中に明らかな間違い(変換ミスやタイプミスと思われるものなど)や不適切な表現があった場合、原文の意図を損なわないと思われる範囲内で編集させていただく場合がございます。また、用字用語などについては、当社の規定に従って変更させていただく場合がございます。

 以下のような書き込みはご遠慮ください。公序良俗に反する内容、他の読者に嫌悪感を与える内容、法令に違反する内容、犯罪的行為に結びつく内容、他者の権利を侵害する内容、他者の知的財産権を侵害する内容、他人に経済的・精神的損害を与える内容、他人の名誉を毀損したり中傷する内容、自分以外の人物あるいは所属団体を偽って名乗った内容。コメントの対象となる記事に関係しない内容。広告、宣伝のための内容。

 日経BP社では、上記のような内容や本サイトの主旨にそぐわない内容があったことが判明した場合、掲載後でも削除することがございます。予めご了承ください。

 コメント書き込み用の画面で「このコメントを公開してもよい」と記したチェックボックスにチェックしていただいたコメントは、ECO JAPANほか日経BP社の媒体(雑誌や書籍などの紙媒体を含む)、そして日経BP社が許諾した他社の媒体に、『ECO JAPANの記事に読者からいただいたコメント』であることを明示した上で、対価なく転載・引用させていただく場合がございます。予めご了承ください。

 日経BP社の個人情報保護方針/ネットにおける情報収集/個人情報の共同利用についてはこちらをご覧ください。

コメントを書く

復興日本

聴くエコマム

High Ecology Low Carbon 創エネ住宅の時代へ

東京国際環境会議2011

グリーンテクノロジー&マネジメントシンポジウム2010

ecomom 国際森林年