2009年11月04日

ECO JAPANリポート

“未来形”を提案するホンダ、積み上げ型のマツダ

第41回東京モーターショー2009リポート(後編)

得意の車種をハイブリッド化

 スズキはプラグインハイブリッド車(PHV)の開発も進めている。今回出展した「スイフト プラグイン・ハイブリッド」はタウンユースを想定したコンパクトなシステム設計が特徴だ。このモデルには軽自動車クラスの658ccの発電用エンジンと、最高出力40kWの発電用モーター、最高出力55kWの駆動用モーター、リチウムイオン電池が組み合わされる。1回あたりの充電で約20kmのEV走行が可能で、バッテリー残量が少なくなるとエンジンが始動して発電を開始する。エンジンは発電専用なので、PHVと言っても走行用にエンジンも使うトヨタ式のプラグインハイブリッドとはタイプが異なる。むしろ、GM「Chevrolet Volt」と同じレンジエクステンダー搭載EVに分類する方が正しいだろう。

スズキの「スイフト プラグイン・ハイブリッド」

 2009年7月にEV「スバル ステラ プラグイン」を発売した富士重工業(スバル)。ブースにはセレクトショップ「BEAMS」がデザインしたコラボEVが置かれていたものの、そのほかにEV関連の出展はない。

 メインステージを飾ったのはツーリングカーのHV「SUBARU HYBRID TOURER CONCEPT(スバル・ハイブリッド・ツアラー・コンセプト)」であった。このモデルには2.0リッターの水平対向直噴ターボエンジンを核とした独自技術「シンメトリカルAWDシステム」が搭載される。シンメトリカルAWDシステムは左右対称のパワートレーンと全輪駆動が特徴だ。

 モーターは2つで、フロントに10kWの発電・駆動用モーター、リアには20kWの駆動用モーターを配置する。発進時や車庫入れなどの極低速時にはリアモーターで駆動し、通常走行時には主にエンジンを使用する。また、加速時にはリアモーターがエンジンの駆動力をアシストし、登坂などの際には発電用のフロントモーターも前輪の駆動をアシスト。さらに車両停止時にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能も採用することで、より一層の燃費向上を図った。バッテリーはリチウムイオン電池。EVステラで培ったノウハウを生かして、回生ブレーキ制御などのきめ細やかなエネルギーマネジメントを行う。

 ツーリングワゴンに水平対向エンジン、シンメトリカルAWDシステムというスバル独自の技術を組み合わせたこのモデル。同社の森郁夫社長は「スバルが目指す新しい商品開発の方向性をご理解いただけるもの」として紹介していた。

 今回の東京モーターショーは規模がかなり縮小されたものの、エコカーとエコ技術の種類や充実度で言えば、決して前回ショーや他国のモーターショーに引けはとらない。それどころかエコに関しては、世界のモーターショーの最先端にいると言っていいだろう。華やかでお祭りムードのショーから、環境技術を競い合う堅実なショーへ、脱皮の時期を迎えているのかもしれない。

プレスブリーフィングで「SUBARU HYBRID TOURER CONCEPT」を紹介する森郁夫社長
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