パナソニックは、室外機から大気中に排出していた熱を蓄えて暖房に有効活用するルームエアコン「Xシリーズ」を10月21日から順次発売する。温風スタート時の吹き出し温度は約50℃で、霜取り運転中も温風が止まらない仕組みで、世界初だという。人や部屋の状況を見分ける省エネ機能も改良し、精度を向上させて搭載した。
排熱を蓄えて暖房に利用する方法は「エネチャージシステム」と名付けた。新しく開発した蓄熱ユニットを備え、蓄熱交換器によってエアコンの排熱をエネルギーに変えて蓄積。温風スタート時にはこのエネルギーを使う。吹き出し温度は、従来のエアコンが約23℃だったのに比べ、大きく上昇した。
蓄えた熱は、室外機の熱交換器に付いた霜を溶かす霜取り運転にも利用する。従来機では暖房を一時止めて霜を取るため、その間温風が止まって室温が5〜6℃低下していたが、Xシリーズは蓄えた熱で霜を取りながら暖房する方法を実現した。霜取り時の温度低下は、1〜2℃程度に抑えられる。
省エネ運転のための機能「エコナビ」も、人や物を見分けるセンサー機能を向上させた。自動的に左右にスイングして壁や家具の位置を学習し、人がいるエリアを中心に運転する。窓からの日射量変化に応じて能力を制御するセンサーも新搭載し、さらに無駄を省く。現在の温度や電気代を表示するモニターもあり、省エネ行動を促す。
家庭用ルームエアコンは近年、安全性や清潔面から、冷房だけでなく暖房用機器として注目されるようになっている。パナソニックは、従来以上に省エネ性を高めて商品力を強化するため、室外機から大気中に排出していた熱に着目。これまでにない機能を搭載して差別化を図った。シリーズ合計で月3万5000台の生産を見込んでいる。(日経BP環境経営フォーラム)


















