ホンダとトヨタ、異なる戦略
昨年の経済危機発生以来、自動車メーカー各社は「選択と集中」を合言葉に経営資源の配分先を絞り込んできた。
ホンダはF1から撤退し、市販直前だった高性能スポーツカー「NSX」の開発も中止した。さらにスポーツカー「S2000」の生産・販売も終了させるなど、スポーツという同社が得意としてきた分野を切り捨てて、ハイブリッドカーなどの環境対応に重点的に資金やエンジニアを振り分けた。
あれからほぼ1年。今年開催された東京モーターショーではクルマにとどまらず、自社のエコ性能をアピールする出展が目を引いた。
同時に、下請け企業には人件費などの固定費について一律3割のコストカットを要求するなど、手荒いほどの赤字圧縮策を講じた。
一方、トヨタは10月に入ってF1撤退を表明したものの、レクサスブランドの超高性能スーパーカー「LFA」の開発は継続し、今年の東京モーターショーで発表した。コンパクトFRスポーツとして新ブランド「FT-86 コンセプト」も登場させるなど、ホンダとはやや異なる姿勢がうかがえる。
当然、環境面でのアピールもある。「プリウス プラグインハイブリッド コンセプト」や「レクサスLF-Ch」を参考出品し、自動車メーカーとしては幅広い取り組みを見せていた。
しかしこの環境時代に、なぜトヨタは超高性能スーパーカー「LFA」の開発を続けたのか? 今回はここに焦点を当ててみたい。

レクサス「LFA」



















