岩堀良弘:発電マンの太陽光発電塾

2009年11月11日

訪問販売トラブルは なぜなくならないのか(後編)

業界の狭間にあることの厳しさ

 前回は、訪問販売のトラブルの問題からこの業界に渦巻く「嘘」について言及しました(前編)。念のため記しますが、この業界のほとんどの人が真面目に、誠実に仕事をしています。むしろ心から環境に貢献しようと願い、努力している人のほうが圧倒的に多いのです。だからこそ、ごく一部の「嘘」がマスコミに大きく取り上げられて、真面目にやっている人までもが白い目で見られることが残念でならないのです。

 しかし、どんな世界でもそうでしょうが、信頼を失う時というのはほんの些細なことがきっかけであったりします。「ちょっとしたミスでお客様から不審を買い、契約がキャンセルに…」。ビジネスマンなら、こんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。だからこそ、太陽光発電システムの業界に関わる1人ひとりが襟を正す必要あるのです。

 そして今回のテーマは、業界のもう1つの悪癖「隠し事」です。もちろん各企業は日々市場で戦いを繰り広げるライバル同士でもある訳ですから、そこに「企業秘密」があることは当然です。しかし、この業界では企業同士が必要以上に壁を作り、本来提供するべき情報さえオープンにしてこなかったように思えてならないのです。それも太陽光発電のある意味、特殊な立場が影響してはいるのですが、今回はそのあたりを明らかにしてみようと思います。

 さて、“太陽光発電業界”ということをたびたび話題にしていますが、実際のところ私は太陽光発電の「業界」というものが、本当にあるのだろうかと思うことが時々あります。

 もちろん業界団体として太陽光発電協会(JPEA)などがあり、関連企業が集まって様々な情報交換をしています。

 しかし現実は、電機業界と建築業界という日本を代表する2つの巨大業界の狭間で、さらに電力業界のガリバー企業に牛耳られるという、非常に特殊な状況に置かれているのです。そのような、各業界の壁が立ちはだかる前で、太陽光発電分野はいまだ業界横断的なリーダーシップを取れずにいます。

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