2009年09月15日

岩谷忠幸:身近な気象から考える地球環境問題

“スーパー台風”の時代

台湾に大きな被害を及ぼした台風8号

 今年8月に台湾を直撃した台風8号は、台湾政府をも震撼させた。過去50年間で最悪といわれる被害を出しただけでなく、政府の対応を巡って国民からの非難が集中し、内閣が総辞職するという異例の事態となった。まさに台風が政治に暴風をもたらしたと言えるだろう。

 台風8号はフィリピンのはるか東海上で発生し、石垣島の南海上を通過したのち、さらに発達し、大型で強い勢力のまま、8月8日に台湾に上陸した。比較的ゆっくりな速度であったため、長時間にわたり暴風が続いたほか、数日間にわたり非常に激しい雨が続いた。

 8月6日〜9日の4日間の雨量は2500mmを超えた所もある。台北の年間降水量(2452mm)に匹敵する大雨が、わずか4日間で降ったのだ。

 大雨に伴って発生した土石流が村をのみ込み、数百人が一瞬で消えた地域もあったという。台湾政府によると、台風による死者・行方不明者は700人以上にのぼったと言われている。

図1:2009年8月に発生した台風8号の雲の動き(資料:国立情報学研究所)
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