青山周:中国×環境×ビジネス
118もある“資源枯渇型都市”の行方
資源開発で繁栄したものの、掘り尽くされた途端に失業者の山、そして消滅の危機。そのような都市が、いま中国には118もあるという。日本にもあった炭鉱都市の繁栄と衰退。日本より深刻なのは規模が大きすぎることだ。
日本の経験と中国の現在
国際金融危機で先進各国がマイナス成長で苦しむ中、中国の経済は今年前半7.1%(年率換算)の成長を実現し、2009年の8%という政府目標の達成が視野に入ってきた。
昨年末に打ち出された財政出動や金融緩和、さらに数々の消費刺激策などの対策が功を奏し、景気は上向きに転じている。金融緩和政策で証券市場や不動産市場まで資金が流れ込み、株価は今年に入って2倍近くに跳ね上がり、長期間にわたり下落の続いていた不動産市況も反転した。こうした「ミニバブル」で資産を増やす投機家まで出現している。銀座などで銀聯カードを片手に高級ブランドを買い求める中国人観光客の姿も、また増えてくるに違いない。
中国の景気回復は日本にとってもありがたい話である。が、中国にも光のあたる部分もあれば、人々に注目されることのない「カゲ」の部分もある。
中国がなぜハイスピードで経済成長を遂げているかといえば、政治的にも厄介な構造問題に取り組むには経済的ゆとりが必要だからだという議論もそれなりの理由がある。自転車は走っていれば倒れないのと同様、中国も高い成長が持続しないと様々な問題によって行き詰まってしまうだろう。
実際に、中国はハイスピードで走りながら構造改革に取り組んでいる。高度成長を遂げる中国に対しては「光」にばかり関心が集まりがちだが、「光」が強いぶん「カゲ」の深さには深刻なものがある。
しかし、環境やエネルギー、社会保障、教育問題など、中国が経済成長と市場化を進めるなかで直面している諸問題は、いずれも日本がかつて体験してきた問題である。であれば、私たち日本人が中国の抱える問題を理解しながら、対中協力やビジネスを進めていくのはそれほど難しくないと思うが、いかがだろうか。
今回はそうした問題の一つで、日本ではほとんど知られていない“資源枯渇型都市”の問題について紹介したい。
昨今の国際的な資源価格高騰などを背景に中国は資源開発ブームに沸いた。中国の成長を支えるには膨大な鉱物資源やエネルギーが欠かせない。国内の好景気と「カネ余り」の余勢を駆って、有力な国有企業は石油、天然ガス、鉄鉱石などの資源を求めて海外に進出した。
こうした状況の中、これまで資源開発によって中国の経済発展に貢献してきた、縁の下の力持ちともいうべき100を超える国内の都市が衰退どころか滅亡の危機と言っていいくらいの状況に瀕している。

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