プリウス、復権なるか?
トヨタ「プリウス」がものすごい進化を遂げています。
3代目となる新型の市場投入は5月の予定ですが、一歩先んじてプレス向けの試乗会が開催されました。前回レポートしたホンダ「インサイト」の劇的な販売台数の伸びはとどまるところを知らず、予想通り3月中に2万台を超える受注となっています。そんなライバルの大躍進に、トヨタサイドは「需要をすべて掘り起こされてしまうのではないか」とヤキモキしている状況なのではないでしょうか。
プリウスは、1997年に世界初のハイブリッドカーとして登場して以来、着実に進化を続け、市場の信頼を勝ち得てきました。しかし、昨年の原油価格高騰で販売台数が急伸するまでは、“ヒット車”とはいえませんでした。
インサイトの大ヒットは、不況下における経済意識の高まりによって、ハイブリッド車に対する需要が一気に拡大したことと関係していますが、トヨタは、この一番“美味しい”タイミングに一歩遅れを取ってしまっています。早く自分たちの作った新型プリウスの性能を世に知らしめたい――そんな思いから市場投入前の早い段階での試乗が可能になったのだといえるでしょう。
試乗会は、トヨタ自動車の施設ともいえる富士スピードウェイ(静岡県御殿場市)で行われました。ただし、試乗コースはサーキットのレーシングコースではなく、コース外周を巡回する管理用路で、一般道を想定して設定されていました。富士スピードウェイは広大な丘陵の傾斜面に建設されているためアップダウンがあり、郊外路に準じた走行パターンが試せます。途中に信号を模したストップも設定されており、できる限り一般道に近い雰囲気が演出されていました。
今回のプリウスは外観的には大きな変更があるようには見えませんが、まったくリデザインされたフルモデルチェンジとなっています。
ボディデザインは空力的に大幅に洗練され、空気抵抗係数cd値は0.25としています。インサイトはcd値0.28。ホンダのエンジニアはプリウスの数値を「あり得ない数値だ」と驚嘆するでしょうが、トヨタ側は自信満々でした。セダンボディとせず、なだらかなルーフラインのハッチバックとしたことも、この空力性能を実現するためで、そういう意味でもセダンという選択肢はなかったといいます。





















