摩訶不思議なトヨタ式ハイブリッド
「ちょっと高級感が漂うクルマに進化している」というのが、トヨタの新型「プリウス」の第一印象だった。バッテリーにたっぷりと電気を貯め込んだ状態から走らせると、EV走行がますます得意になっていることがよく分かる。
今回は、新型プリウスのプロトタイプカーをテストドライブする機会に恵まれたので、その模様をレポートしよう。3代目となる新型プリウスの発売は2009年5月の予定だ。まだ公道を走れないプロトタイプとはいえ、F1が開催された富士スピードウェイの構内を使ってのテストドライブでは、十分にその価値を堪能することができた。
最近はトヨタとホンダだけでなく、海外メーカーからも続々とハイブリッドシステムが登場している。しかし、近い将来にリリースされるものを含めて考えても、トヨタ方式のハイブリッドシステムは実にユニークなのだ。まずはその特徴をしっかりと理解しておきたい。
エンジンと電気モーターをどのように組み合わせるのか――それ次第でハイブリッドシステムが決まると言っても、過言ではないだろう。
もっともシンプルな機構はエンジンと電気モーターを切り替えるハイブリッド方式だ。1996年に法人用として発表されたアウディのディーゼルハイブリッド「DUO」は、まさにこのシステムであった。このような単純な切り替えタイプを「パラレル方式」と呼んでいるが、一般向け乗用車で実用化したものはない。一方、エンジンを発電に使い、駆動はあくまでも電気モーターで走るタイプを「シリーズ方式」と呼んでいる。この方式はEVの種族としてセグメントできる。
しかし、「トヨタハイブリッドシステム(THS)」は、発電しながらでも、電気駆動やエンジン駆動を自在に使うことができる。この摩訶不思議な機構を持っていることが、トヨタ方式の最大の特徴なのである。




















