清水和夫:人とクルマと地球の良い関係!

2009年3月26日

第57回 ついにベールを脱いだ、トヨタ新型プリウス

摩訶不思議なトヨタ式ハイブリッド

 「ちょっと高級感が漂うクルマに進化している」というのが、トヨタの新型「プリウス」の第一印象だった。バッテリーにたっぷりと電気を貯め込んだ状態から走らせると、EV走行がますます得意になっていることがよく分かる。

 今回は、新型プリウスのプロトタイプカーをテストドライブする機会に恵まれたので、その模様をレポートしよう。3代目となる新型プリウスの発売は2009年5月の予定だ。まだ公道を走れないプロトタイプとはいえ、F1が開催された富士スピードウェイの構内を使ってのテストドライブでは、十分にその価値を堪能することができた。

 最近はトヨタとホンダだけでなく、海外メーカーからも続々とハイブリッドシステムが登場している。しかし、近い将来にリリースされるものを含めて考えても、トヨタ方式のハイブリッドシステムは実にユニークなのだ。まずはその特徴をしっかりと理解しておきたい。

 エンジンと電気モーターをどのように組み合わせるのか――それ次第でハイブリッドシステムが決まると言っても、過言ではないだろう。

 もっともシンプルな機構はエンジンと電気モーターを切り替えるハイブリッド方式だ。1996年に法人用として発表されたアウディのディーゼルハイブリッド「DUO」は、まさにこのシステムであった。このような単純な切り替えタイプを「パラレル方式」と呼んでいるが、一般向け乗用車で実用化したものはない。一方、エンジンを発電に使い、駆動はあくまでも電気モーターで走るタイプを「シリーズ方式」と呼んでいる。この方式はEVの種族としてセグメントできる。

 しかし、「トヨタハイブリッドシステム(THS)」は、発電しながらでも、電気駆動やエンジン駆動を自在に使うことができる。この摩訶不思議な機構を持っていることが、トヨタ方式の最大の特徴なのである。

3代目となる新型プリウスのプロトタイプカー
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