岩堀 良弘:発電マンの太陽光発電塾
第7回 住宅用太陽光発電システムの選び方(パート I)
コストパフォーマンスならやっぱりコレ!
多結晶シリコン
続いては、今や押しも押されぬ主役に躍り出た「多結晶シリコン」の太陽電池です。“多結晶”とは、結晶方位が無秩序で微小な結晶の集合体を意味します。その特徴は何といっても単結晶に比べて安い製造コストです。セル単位での発電効率は単結晶にかないませんが、モジュールに隙間無くセルを並べるなど、様々な技術革新により、モジュール単位での発電効率は単結晶と遜色ないものになってきました。
その結果シャープ、京セラ、三菱といった主だったメーカーがこれを主に生産し、もっともポピュラーな太陽電池となっています。ただし、後述するサンヨーの高発電タイプHIT太陽電池への需要の変化や、ここ数年のシリコン高騰によるコスト優位性の下落などから、やや曲がり角にきている感はあります。そこでシャープは薄膜化によるさらなるコストダウンの追及に進み、京セラはデザイン性に特徴を持つなど、それぞれ差別化にしのぎを削っています。まだまだ当分は多結晶シリコンの王座は続くでしょう。
可能性を秘めるアモルファスシリコン
単結晶、多結晶以外のシリコン系素材に、「アモルファスシリコン」があります。
アモルファスシリコンは結晶系の素材とは異なり、まったく結晶を作りません。発電効率は結晶系シリコン太陽電池に比べると見劣りします。ただ、製造工程におけるコストが安い、薄膜化が可能、加工がしやすいといった特徴から、安価に量産ができると大きく期待されています。また、一度に大面積の太陽電池を作りやすいという特徴もあります。弱点としては紫外線が当たることによって、発電効率が経年劣化するという不安定さを持っていること。また、まだまだ発電効率が低いため、結晶系シリコンに比べ1.5倍程度の面積を必要とするといわれています。アモルファスシリコンの太陽電池の代表的なメーカーとしては、カネカなどが挙げられます。

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